Cocoons and Psychology
撒かれた場所と心理学
真夜中に生まれ、朝を待たず息が絶えるだろうと産婆に宣告された少女。今でも身体が弱い。
蔦壁の広場は、真昼でも薄曇りの印象を与える場所だ。
そこで行う演説で、彼女の1日分の生気は尽きてしまうようだ。
遺伝性の病気からくる発熱。浅い呼吸。
生の謳歌を邪魔する全てのもの。
それに反抗するために、彼女は舞台に立つ。
誰も聞いてくれなくても。誰も理解しなくても。
しかし目的と手段は次第に逆転していく。
”理解されないために”奇行を演じるほどに。
秘密結社の力を使い、園村を回復させた。
それは善良な好意故ではない。
ほしかったのだ。園村のことが。
時間がたち、園村はイデアとなった。そして彼女のプシケイ共々敗北した。
その心の中に、ずっとヨルが居た。物理的にいた。
そして彼らの魔述を奪い去った。
特にプシケイの物は、ロンドンの捜査に使われている。