trauma,organon,dialektike
魔述、理論武装討
秘策が必要だ。
北の果ての地鎮(とこしずめ)、その異様なイズムにより、姿さえ変じたイデアを倒すには。
こと彼のホームグラウンドにあって、その力は無敵に近い。
さりとて過去のように息づく蛇は、こちら側に出てこない。
睨みをきかせるだけ。しかしそのままでは、こちら側は動けなくなる。
魔述/理論武装/身体能力
ここまでで登場しているイデアで、明確な人外は、この【八ツ文の主】と【御前】のイデア【軍なる立法学者】である。
私達の研究では、【八ツ文の主】の形態異常は魔述的な理論武装との融合を理由とするようだ。
【軍なる立法学者】は不明な点が多いが、自己拘束的な魔述であり、変身の一種だと考えられる。
過疎の村とはいえ信仰深い人たちだけの領地を持ち巣くうこのイデアは単純に強い。
問題は彼がどれだけ強くても、時間は留まることは無く、この村も例外でない。
掌中の砂のように、握りしめようとも人は流れ去る。
もっとも蛇に手のひらはない。
知性/意思/狂気/関係
朽ち果てて現存しない知識が、この村では保たれている。
使われている。息づいている。
外の世界では滅ぼされた何かを、このイデアは糧としている。
言語以前の、つまり魔述以前の記憶。
意思は端的。
狂気は理解しがたいから。
最後に、古来の神は君臨するもの。関係屋歩み寄りなど持たない。