trauma,organon,dialektike
魔述、理論武装討
孤絶した村。旧家の奥で、灰色のあわいを這い回る女性。
影絵遊びだけが彼女の意思の表出。
それ以外、ホオズキの瞳に映るものは無い。
魔述/理論武装/身体能力
人一倍無力な女性。
伝えるを持たず、伝わるを持たない。
畳の目に沿って動けば、早足くらいの速度で移動はできる。
這っている状態の一般人よりは、年季の分早く動けるかもしれない。
知性/意思/狂気/関係
彼女は義務教育を終わらせることができなかった。
文章を読むことはない。テレビもラジオもこの家にはない。
この村の住人になった時から、彼女の学習は先へ進んでいない。
意思は高いが、どこに発揮されているか不明。
もしかすると狂気に相当するのかもしれないが、足が不自由ながら介助に全てを委ねていない。
這ってでも、進む事を選んだと言い換えられる。
家族と、稀に来訪する橋良が細い人間関係の糸だ。