Cocoons and Psychology
撒かれた場所と心理学
純潔が彼女だった。彼女が純潔だった。それは私心のない、真っ白な異常。
彼女はずっと環境に意思決定を強いられてきた。
だからこそ、学園への門戸は開かれた。
教科書に隠れてお弁当を食べることさながらに、彼女は牢獄の影に隠れて教科書を開いたのだ。
そして教科書で隠して、秘密結社の一員になった。
それさえも表向きの話だ。
幾重にも脱皮を残した彼女は、どこまでも純潔であるだろう。
皮を剥いていった果てには、純潔な罪人が残る。
この先は物語の未来の話。
彼女は罰を受けなかった。
内罰で充分とされた。
リザは安全の冠をとり、それを残して去った。
冠=カチューシャが、そもそもの罰の証だったのかもしれない。
彼女の世界に帰った後、彼女はブラディカ伯を叙任した。
また、当時は要塞だったエトワール・ジュ・マタンの防衛にも努めている。